返礼品は寄付額の30%と法律で決まっている。だから定価でしか買えないものを狙え【ふるさと納税 炊飯器18万円の話②】

ふるさと納税攻略

返礼品は寄付額の30%と法律で決まっている。だから定価でしか買えないものを狙え【ふるさと納税 炊飯器18万円の話②】

2019年から、ふるさと納税の返礼品は自治体が調達にかけられる費用が寄付額の30%以下と決まっている。調達費用というのは、自治体が返礼品メーカーや卸業者に実際に払う金額のことだ。

183,000円を寄付すると、自治体がタイガー魔法瓶に払える金額は最大で54,900円になる計算だ。これが法律の意味するところ。

一方で、私が受け取った炊飯器の市販価格は10万円を超える。つまり、自治体の調達コストと私が普通に買った場合の価格の間には、5万円以上の差がある。この差が生まれる理由は単純で、メーカーが卸す価格と消費者が払う小売価格は違うからだ。

ここに、ふるさと納税の返礼品選びで見落とされがちな視点がある。

30%というのはあくまで自治体の調達コスト上限であって、受け取る側が感じる価値の上限ではない。自治体が54,900円で仕入れたものでも、あなたが市場で買おうとすれば10万円以上するものが存在する。安く仕入れられるのに定価が高いカテゴリ、要するに調達効率がいい商品ほど、受け取る側が得る価値は大きくなる。

だとすると、どんな返礼品を選べばいいか。

定価でしか手に入らないもの、が正解だ。

還元率が高い食品系の返礼品は、スーパーでも似たものが割引で売っている。肉なら半額セールがある。果物なら規格外品がある。海鮮なら業務スーパーがある。ふるさと納税でなくても、なんとかなる。

家電の最上位モデルはそうはいかない。フラグシップ機は滅多に値引きされない。Amazonのタイムセールでも数%程度が限界で、発売直後の新製品なら定価以外の選択肢はほぼない。ふるさと納税を使わなければ、定価で買うしかない商品だ。

タイガーの圧力IH炊飯器 JRI-G100は2025年の新製品だった。市場に出たばかりで値崩れする気配もなく、定価で買うしかない状態だった。寄付金額183,000円の自己負担は実質2,000円。定価10万円以上の炊飯器が、2,000円になる。

これは食品系の返礼品とは話が違う。

食品の返礼品を否定するつもりはない。ただ、上限額が大きくなるほど、「定価でしか手に入らないもの」への配分を増やした方が、受け取る価値の総量は上がりやすい。年間の寄付が90万円を超えるなら、食品だけで埋めようとすること自体、少しもったいない気がする。

ちなみに、この考え方は家電に限らない。オーダースーツのお仕立券は百貨店で値引きされることがない。高級宿泊施設も定価運用が基本だ。フジロックのチケットは定価以外で買う手段がない。どれもふるさと納税の返礼品として存在する。

返礼品を選ぶとき、コスパを考えるのは悪くない。ただ、30%ルールの本当の意味を理解したうえで、自分の生活に30%以上の価値を生むものを選んだ方がいい。炊飯器を選んで、そう実感した。

具体的に何を狙えばいいか、という話をしておく。

私が実際に検討した3品を挙げる。

バルミューダ The Toaster Pro(武蔵野市・119,000円)

バルミューダはブランドポリシーとして値引きをほぼしない。3年前も今も同じ価格で売っている。「いつか買おう」と思い続けているなら、ふるさと納税で手に入れる方が合理的だ。実質2,000円で119,000円のトースターが手に入る。


ダイソン Supersonic Nural Shine ヘアドライヤー(北九州市・188,000円)

ダイソンの新型は発売直後が最も値引きがない。型落ちを待てば安くなるが、最新機能が欲しいなら定価で買うしかない。188,000円のドライヤーが実質2,000円になる。


ダイソン PencilVac Fluffy 掃除機(北九州市・208,000円)

同じく北九州市の返礼品。20万円を超える掃除機が実質2,000円。高所得者の寄付上限額が大きいからこそ、こういう選択ができる。


タイトルとURLをコピーしました